さつまいもを蒸したり電子レンジで加熱したりしたとき、
「中心がシャキシャキしている」
「加熱したのに硬さが残っている」
「ホクホクになると思ったのに食感が違う」
と感じることがあります。
このようなとき、まず確認したいのが中心まで十分に加熱できているかです。
ただし、さつまいもの食感は加熱時間だけで決まるわけではありません。品種によって、ホクホクしたものから、しっとり・ねっとりしたものまで特徴が異なります。
この記事では、「シャキシャキ=○○が原因」とひとつに決めつけず、家庭でさつまいもを調理するときに確認したいポイントと、やわらかく仕上げる方法を中心に紹介します。
- さつまいもがシャキシャキ・硬いときは加熱状態を確認
- さつまいもがシャキシャキする原因1|中心まで十分に加熱できていない
- さつまいもがシャキシャキする原因2|太さや切り方がそろっていない
- さつまいもがシャキシャキする原因3|品種によって食感が違う
- 「収穫直後だからシャキシャキ」とは限らない
- さつまいもをやわらかく仕上げる4つの加熱方法
- 硬かったさつまいもは追加加熱できる
- ホクホクにしたいなら品種選びも考えよう
- さつまいもの食感を料理によって使い分ける
- シャキシャキしたさつまいもをそのまま料理に使ってもいい?
- 電子レンジで加熱するとホクホクにならない?
- さつまいもを調理するときによくある疑問
- まとめ|シャキシャキしたら中心まで加熱できているか確認しよう
- 参考情報
さつまいもがシャキシャキ・硬いときは加熱状態を確認
加熱したさつまいもの中心に硬さが残っている場合は、最初に火の通り具合を確認しましょう。
特に、次のような場合は外側と中心部で仕上がりに差が出ることがあります。
- 太いさつまいもを丸ごと加熱した
- 大きさの違うものを一緒に加熱した
- 電子レンジで短時間加熱した
- 厚めに切って調理した
見た目だけでは中心部の状態が分かりにくいため、竹串を使うと確認しやすくなります。
竹串を太い部分まで刺してみる
さつまいもの一番太い部分へ竹串を刺します。
中心までスッと通れば、やわらかく加熱できている目安になります。
途中で強い抵抗がある場合は、追加加熱してもう一度確認しましょう。
「○分加熱したから完成」と時間だけで判断しないことがポイントです。
さつまいもがシャキシャキする原因1|中心まで十分に加熱できていない
シャキシャキした硬さを感じたときに、まず考えたいのが加熱状態です。
さつまいもに含まれるでんぷんは加熱によって糊化し、食感が変化します。
また、でんぷんの糊化特性には品種による違いもあります。
そのため、すべてのさつまいもについて「○℃で○分加熱すれば同じ食感になる」とは限りません。
家庭料理では難しく考えすぎず、中心部まで竹串が通るかを確認しながら加熱するのが実用的です。
さつまいもがシャキシャキする原因2|太さや切り方がそろっていない
同じ時間加熱しても、さつまいもの大きさによって火の通り方は変わります。
たとえば輪切りでも、1cm、2cm、3cmと厚さがバラバラでは、薄いものから先にやわらかくなります。
煮物や蒸し料理では、できるだけ大きさをそろえて切りましょう。
煮物なら1.5~2cm程度から試す
家庭の煮物なら、1.5~2cm程度の輪切りや半月切りにすると扱いやすくなります。
ただし、これは絶対的な厚さではありません。煮る時間や作りたい料理によって調整してください。
大切なのは、同じ料理に入れるさつまいもの大きさをできるだけそろえることです。
さつまいもがシャキシャキする原因3|品種によって食感が違う
さつまいもは、品種によって加熱後の食感が異なります。
加熱調理後の肉質には、ホクホクした食感の「粉質」や、しっとり・ねっとりした「粘質」などがあります。
そのため、「正しく加熱すれば、どのさつまいもでも同じホクホク食感になる」わけではありません。
ホクホクした品種もある
たとえば「ベニアズマ」は、ホクホクした食感で知られる品種のひとつです。
ホクホクした仕上がりが好きなら、購入するときに品種名を確認してみるのもよいでしょう。
ねっとり・しっとりした品種もある
一方で、加熱後にしっとり・ねっとりした食感になりやすい品種もあります。
そのため、ホクホクしないからといって加熱に失敗したとは限りません。
購入したさつまいもの品種が分かる場合は、その品種がどのような食感になりやすいのか確認してみると判断しやすくなります。
「収穫直後だからシャキシャキ」とは限らない
さつまいもは、収穫後の貯蔵によって食味などが変化する場合があります。
しかし、「収穫直後=シャキシャキする」と一律に考えることはできません。
品種によっては、収穫直後から粘質の肉質を持つものもあります。
そのため、スーパーなどで購入したさつまいもが硬かった場合に、「熟成不足だから1~2週間置けば必ずホクホクになる」と判断するのは避けたほうがよいでしょう。
家庭ではまず、品種と加熱状態を確認するのが分かりやすい方法です。
さつまいもをやわらかく仕上げる4つの加熱方法
ここからは、家庭で取り入れやすい加熱方法を紹介します。
1.蒸し器で蒸す
さつまいもそのものを味わいたいときに使いやすい方法です。
- さつまいもをよく洗います。
- 大きい場合は扱いやすい大きさに切ります。
- 蒸し器に水を入れて加熱します。
- 蒸気が上がったらさつまいもを並べます。
- ふたをして蒸します。
- 途中で湯がなくなっていないか確認します。
- 太い部分へ竹串を刺します。
- 中心までスッと通ったら取り出します。
必要な加熱時間は、さつまいもの太さによって変わります。
時間を固定せず、竹串の通り具合を確認しながら仕上げましょう。
2.電子レンジで加熱する
短時間で調理したいときには電子レンジが便利です。
ただし、電子レンジはさつまいもの大きさや機種によって仕上がりが変わります。
- さつまいもをよく洗います。
- 食べやすい大きさに切ります。
- 水にさらして水気を切ります。
- 耐熱容器へ重なりすぎないように並べます。
- ふんわりラップをします。
- 電子レンジで加熱します。
- 一度取り出して竹串を刺します。
- 硬ければ短時間ずつ追加加熱します。
電子レンジの場合も、「加熱→確認→追加加熱」という流れにすると調整しやすくなります。
容器やラップを外すときの蒸気は熱くなっていることがあるため注意してください。
3.鍋で煮る
みそ汁、甘煮、煮物などにするなら、切ってから鍋で煮る方法が簡単です。
- さつまいもを1.5~2cm程度の輪切りにします。
- 太い場合は半月切りにします。
- 水にさらして水気を切ります。
- 鍋へさつまいもと水を入れます。
- 中火にかけます。
- 煮立ったら火を調整します。
- 竹串が通る程度まで煮ます。
- 料理に合わせて味付けします。
煮崩れを避けたい場合は、激しく沸騰させ続けないようにしましょう。
4.オーブンで焼く
焼きいもにしたい場合はオーブンを利用できます。
さつまいもをよく洗い、オーブンに対応した方法で中心まで加熱します。
ここでも、「○分焼いたから完成」ではなく、中心の状態を確認することがポイントです。
太いさつまいもほど中心まで加熱するのに時間がかかります。
オーブンに焼きいもモードなどが搭載されている場合は、取扱説明書に記載された方法を優先してください。
硬かったさつまいもは追加加熱できる
料理を食卓へ出す前に「まだ硬い」と気づいた場合は、状態に合わせて追加加熱できます。
蒸したさつまいもなら再び蒸す
蒸したさつまいもの中心が硬ければ、蒸し器へ戻して追加加熱します。
竹串を刺し、中心までやわらかくなったことを確認しましょう。
電子レンジなら短時間ずつ追加する
電子レンジの場合は、一気に長時間追加するのではなく、短時間ずつ加熱します。
途中で向きを変えたり位置を変えたりしながら確認すると調整しやすくなります。
煮物なら煮汁を確認して追加加熱する
煮物の場合は、煮汁が十分残っているか確認します。
少なくなっている場合は、料理に合わせて水やだしなどを加え、焦げないようにして追加加熱します。
ホクホクにしたいなら品種選びも考えよう
「ホクホクしたさつまいもが食べたい」という場合は、調理方法だけでなく品種を選ぶこともポイントです。
たとえばベニアズマは、ホクホクした食感で知られる品種のひとつです。
反対に、ねっとりした食感を特徴とする品種もあります。
スーパーや直売所などで品種名が表示されている場合は、「この品種はホクホク系か、ねっとり系か」を確認してから購入すると、料理の完成イメージとの違いを減らせます。
さつまいもの食感を料理によって使い分ける
さつまいもの食感は、必ずしも「ホクホクしているほどよい」というものではありません。
作る料理によって使い分けられます。
ホクホク系なら天ぷらや大学いもに
粉質系のさつまいもは、ホクホクした食感を生かした料理に使いやすいでしょう。
- 天ぷら
- 大学いも
- さつまいもご飯
- コロッケ
- 煮物
ねっとり系なら焼きいもやペーストに
しっとり・ねっとりした食感を持つさつまいもなら、次のような料理に使えます。
- 焼きいも
- スイートポテト
- ペースト
- ポタージュ
ただし、料理との相性は好みにも左右されます。
「この品種でなければ作れない」と考えず、手元にあるさつまいもの食感を生かして使い分けましょう。
シャキシャキしたさつまいもをそのまま料理に使ってもいい?
「シャキシャキしているから、食感を生かして料理にしよう」と考える場合は、まず加熱不足による硬さではないか確認してください。
単に中心まで火が通っていないのであれば、食感を生かすのではなく追加加熱しましょう。
また、保存中に状態が変化したものについても、「加熱すれば大丈夫」と一律に判断しないようにします。
異臭、カビ、腐敗など明らかな異常があるものは使用を避けてください。
電子レンジで加熱するとホクホクにならない?
電子レンジだから必ずホクホクしない、というわけではありません。
さつまいもには品種によってでんぷんの特性にも違いがあります。
そのため、「電子レンジ=おいしくならない」と単純に考える必要はありません。
使用する品種、大きさ、加熱時間などを見ながら調整しましょう。
さつまいもを調理するときによくある疑問
加熱したのに中心だけ硬いのはなぜ?
太い部分まで十分に熱が届いていない可能性があります。
特に丸ごとのさつまいもは、外側がやわらかくても中心部分に硬さが残る場合があります。
竹串を一番太い部分へ刺して確認し、硬ければ追加加熱しましょう。
切ってから加熱してもいい?
料理によっては切ってから加熱できます。
煮物、みそ汁、天ぷらなどでは、料理に合わせた大きさに切って使用します。
切る場合は大きさをそろえると、火の通り方もそろえやすくなります。
ホクホクしないのは失敗?
必ずしも失敗ではありません。
さつまいもの加熱後の肉質には品種による違いがあり、ホクホクした粉質から、しっとり・ねっとりした粘質までさまざまです。
中心まで十分に加熱できていて、品種本来のしっとり・ねっとりした食感になっているのであれば、加熱不足とは別です。
買ったさつまいもは自宅で追熟させるべき?
購入したさつまいもを一律に「1~2週間追熟させるべき」と考える必要はありません。
収穫後の貯蔵によって食味などが変化する品種がある一方、収穫直後から特徴的な甘さや食感を持つ品種もあります。
購入後は品種や商品の表示、状態などを確認して扱いましょう。
まとめ|シャキシャキしたら中心まで加熱できているか確認しよう
加熱したさつまいもがシャキシャキ・硬いと感じたときは、まず中心まで十分に加熱できているかを確認してみましょう。
特に太いさつまいもを丸ごと調理した場合や、電子レンジで短時間調理した場合は、中心部分の状態を竹串で確認すると分かりやすくなります。
一方、さつまいもの食感は加熱方法だけで決まるものではありません。
品種によっても、ホクホクした粉質系としっとり・ねっとりした粘質系などの違いがあります。
そのため、「シャキシャキ=熟成不足」「電子レンジだから硬くなった」「○週間保存すれば必ずホクホクになる」とひとつの原因に決めつけないことが大切です。
品種・大きさ・加熱状態を確認する。
中心まで竹串が通らなければ追加加熱し、ホクホクした仕上がりが好きなら品種も確認する。
この2点を意識して、手元にあるさつまいもの特徴に合わせて調理してみてください。
参考情報
- 農研機構「蒸したサツマイモの肉質に関わる要因」
- 農研機構「電子レンジ調理でも食味の良いクイックスイート」
- 農研機構「収穫直後から甘いサツマイモ新品種 あまはづき」
- 農研機構「ベニアズマ」関連資料

