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パエリアの米は洗う?洗わない?米の種類とレシピに合わせた作り方

料理のコツと保存術
この記事は約11分で読めます。

パエリアを作ろうとしてレシピを見ると、

「米は洗わずに使う」

と書かれていることがあります。

普段、ご飯を炊く前に米を洗っていると、

「本当に洗わなくていいの?」
「日本のお米でも同じ?」
「洗ってしまったらパエリアに使えない?」

と迷うこともあるでしょう。

結論からいうと、パエリアの米は「必ず洗わない」と決めつける必要はありません。

洗わずに使うレシピもあれば、洗って水気を切ってから使うレシピもあります。

また、スペイン産のパエリア向きの米、日本で一般的に食べられている精白米、無洗米など、使用する米によっても扱い方は変わります。

大切なのは「パエリアだから洗わない」と覚えることではなく、使用する米とレシピに合わせることです。

この記事では、パエリアの米を洗う・洗わないの違いから、日本米や無洗米を使う場合の考え方、水分量や加熱時のポイントまで紹介します。

パエリアの米は洗う?洗わない?

パエリアのレシピでは、米を洗わずにそのままフライパンへ加える方法がよく見られます。

一方、日本の家庭向けレシピを見ると、米を洗って水気を切ってから使う作り方もあります。

つまり、

「洗う=間違い」「洗わない=正解」ではありません。

まずは、作ろうとしているレシピの手順を確認しましょう。

米を洗わずに使うレシピ

米を洗わずに使うレシピでは、乾いた状態の米をオリーブオイルなどで炒め、その後スープや水、トマトなどの水分を加えて炊く方法があります。

この場合は、レシピが「洗っていない米」を前提として水分量や加熱時間を設定しています。

そのため、自己判断で米を洗って吸水させると、レシピが想定している状態から変わる可能性があります。

「米は洗わずに使用」と書かれている場合は、基本的にその指示に従いましょう。

米を洗って使うレシピ

一方、米を洗ってから作るパエリアのレシピもあります。

この場合は、洗ったあとにざるへ上げて水気を切るなど、レシピに記載された下準備を行います。

洗った米を使うこと自体が、パエリア作りの失敗になるわけではありません。

重要なのは「米を洗ったかどうか」だけを見るのではなく、そのレシピがどのような状態の米を想定して水分量や加熱時間を決めているかを見ることです。

普段のご飯ではなぜ米を洗うの?

日本で一般的な精白米は、炊飯前に洗って使うことが多いでしょう。

農林水産省によると、精米後の米粒表面には、完全には取り切れていないぬかがわずかに残っています。

現在の精米技術では残っているぬかは少なくなっているため、強く研ぐのではなく、水の中で手早く洗う方法が紹介されています。

ただし、これは通常のご飯として炊く場合の話です。

パエリアでは通常の炊飯とは異なる調理方法を使うため、レシピによって米の下準備も変わります。

「普段は洗うからパエリアでも必ず洗う」

「パエリアだからどんな米でも絶対に洗わない」

と一律に考えないようにしましょう。

無洗米ならどうする?

無洗米は、精白米の表面に残っている肌ぬかをあらかじめ取り除いた米です。

そのため、基本的に炊飯前のとぎ洗いを必要としません。

パエリアに無洗米を使う場合も、まずは使用するレシピを確認します。

レシピが無洗米を指定しているなら、その分量と水分量に従うのが分かりやすい方法です。

通常の精白米を前提としたレシピを無洗米へ置き換える場合は、同じ「1合」でも重量などが異なる場合があります。

自己判断で水分量だけを大きく変更するのではなく、できれば無洗米に対応したレシピを選ぶと作りやすいでしょう。

パエリアに使う米によって仕上がりは変わる

パエリアの仕上がりは、洗う・洗わないだけでなく、使用する米によっても変わります。

農林水産省の資料でも、世界ではさまざまな特徴を持つ米が生産されており、ヨーロッパではパエリアやリゾットに向く品種も栽培されていることが紹介されています。

パエリア向きとして販売されている米

スペイン料理用の食材を扱う店舗などでは、パエリア向きの米が販売されています。

商品によって品種や特徴は異なるため、パッケージに調理方法が記載されている場合は確認しましょう。

初めて使う米なら、商品メーカーや販売元が紹介しているレシピを利用する方法もあります。

日本で一般的な精白米

家庭では、普段食べている日本の精白米を使ってパエリアを作ることもできます。

専用の米がないからといって、パエリアを作れないわけではありません。

ただし、米が変われば吸水状態や仕上がりも変わる可能性があります。

日本米を使う場合は、最初から日本米を使うことを想定したレシピを選ぶと、水分量や加熱時間を判断しやすくなります。

カルローズなどの中粒種

中粒種の米をパエリアなどに利用する方法もあります。

ただし、「中粒種なら必ずパエリアに最適」と一括りにする必要はありません。

商品によって特徴が異なるため、使用方法を確認して選びましょう。

洗った米でパエリアを作っても大丈夫?

「いつもの癖で米を洗ってしまった!」

という場合でも、それだけで捨てる必要はありません。

実際に洗った米を使うパエリアレシピもあります。

ただし、洗った直後の米には表面に水分が残っています。

さらに、長時間水につけていた場合は、米が水を吸っている可能性もあります。

そのため、洗わない米を前提としたレシピをそのまま使うと、想定していた仕上がりと異なる場合があります。

洗ってしまった場合は、ざるなどで水気を切り、できれば洗米した米を使うレシピを参考にすると分かりやすいでしょう。

「洗ったから失敗」と決めつけず、米の状態に合った作り方へ切り替えることがポイントです。

パエリアの水分量は「米の○倍」と決めつけない

パエリア作りで特に注意したいのが水分量です。

「米1合なら水○ml」
「スープは米の1.5倍」

などの目安を見かけることがあります。

しかし、すべてのパエリアに同じ数字が当てはまるわけではありません。

水分量は、次のような条件によって変わります。

  • 米の種類
  • 米の量
  • 洗米・吸水の有無
  • フライパンや鍋の大きさ
  • ふたの有無
  • 火加減
  • トマトなど水分の多い材料
  • 魚介や野菜から出る水分

そのため、別のレシピから「水だけ」を取り出して組み合わせるのは避けた方がよいでしょう。

使用するレシピに書かれている米・具材・水分量をセットで考えることが重要です。

家庭のフライパンで作る基本的な流れ

ここでは特定の水分量を決めるのではなく、家庭向けパエリアによく見られる調理の流れを確認してみましょう。

1.具材を準備する

玉ねぎやにんにく、パプリカなど、使用する野菜をレシピに合わせて切ります。

肉や魚介類を使用する場合も下処理をしておきます。

生の肉や魚介類を扱ったあとは手を洗い、包丁やまな板などの調理器具も適切に扱いましょう。

2.具材を炒める

フライパンへオリーブオイルなどを入れ、レシピに従って具材を炒めます。

魚介類などは、一度炒めて取り出してから米を調理するレシピもあります。

具材を入れる順番についても、使用するレシピを確認してください。

3.米を加える

米を炒めるタイプのレシピでは、具材を炒めたあとに米を加えます。

ここで使う米が、次のどれなのかをレシピで確認しておきます。

  • 洗っていない米
  • 洗って水気を切った米
  • 無洗米

米を炒める時間についても、一律に「○分」と決めるのではなく、レシピの指示に従いましょう。

4.スープなどの水分を加える

水、スープ、トマトなどを加えます。

このときも、自己判断で水分を増減するより、最初はレシピの分量を基準にします。

特に初めて作るレシピでは、米の量だけ変更すると水分や加熱時間とのバランスが変わるため、まずは記載された分量で作ると状態を確認しやすくなります。

5.具材を並べて加熱する

米と水分を合わせたら、肉や魚介、野菜などをレシピに従って並べます。

その後、指定された火加減と時間で加熱します。

途中で混ぜるかどうか、ふたをするかどうかについてもレシピによって異なります。

「パエリアは絶対にふたをしない」
「必ずふたをして蒸らす」

などと一律に決める必要はありません。

パエリアは途中で混ぜない方がいい?

パエリアについて、

「炊き始めたら絶対に混ぜてはいけない」

と説明されることがあります。

米を加熱している途中で何度もかき混ぜると、米粒同士がこすれたり、仕上がりが変わったりする可能性があります。

そのため、炊飯中は頻繁に混ぜないレシピが多く見られます。

ただし、調理工程の最初に米とスープをなじませるために混ぜるレシピもあります。

したがって、「一切触れてはいけない」と覚えるより、レシピで指定されたタイミング以外では必要以上に混ぜないと考える方が実用的です。

ふたをする?しない?

ふたについても、レシピによって方法が異なります。

家庭用フライパンを使うレシピでは、ふたをして加熱する方法があります。

一方、使用する調理器具や作り方によっては、ふたを使わない方法もあります。

ふたをすると蒸気が逃げにくくなるため、ふたを使用するレシピと使用しないレシピでは必要な水分量や加熱方法が変わる可能性があります。

そのため、ふたの有無だけを自己判断で変更しないこともポイントです。

米に芯が残ったときはどうする?

指定された時間加熱しても、米を食べてみると中心が硬いことがあります。

原因としては、次のようなことが考えられます。

  • 水分が不足した
  • 火が強すぎて水分が早く蒸発した
  • 米の種類を変更した
  • フライパンがレシピより大きかった
  • 加熱時間が足りなかった

米に芯が残っているのに水分がほとんどない場合は、少量の湯やスープを加えて追加加熱する方法があります。

ただし、一度に大量の水分を加えると仕上がりが大きく変わります。

少量ずつ加え、米の状態を確認しながら調整しましょう。

反対に水分が多く残っている場合は、すぐに水を追加せず、まず現在の状態を確認します。

水分が多く残った場合はどうする?

加熱時間が終わってもスープが多く残っている場合があります。

この場合も、

「必ず強火にすれば大丈夫」

とは限りません。

急に火を強くすると、底だけが焦げることがあります。

米の硬さを確認しながら、必要に応じてふたを外すなどして水分を飛ばします。

フライパンの材質やコンロによって火の入り方が異なるため、焦げ付きにも注意しましょう。

おこげは無理に作らなくてもよい

パエリアでは、鍋底にできる香ばしい部分を楽しむことがあります。

そのため、

「最後は強火にして必ずおこげを作る」

という作り方を見かけることもあります。

しかし、家庭用コンロとフライパンでは熱の伝わり方が異なり、強火にすると簡単に焦げてしまう場合があります。

初めて作る場合は、おこげを作ることよりも、まず米を適切な状態まで加熱することを優先しましょう。

慣れてから、使用しているフライパンや火力に合わせて仕上げを調整する方法があります。

鶏肉や魚介類は十分に加熱する

パエリアでは、鶏肉、えび、いか、貝類などを使うことがあります。

米の仕上がりだけでなく、具材の加熱状態も確認しましょう。

特に肉類は、表面に焼き色がついていても中心部まで十分に加熱されていない場合があります。

厚生労働省では、加熱調理する食品について、中心部を75℃で1分間以上加熱することをひとつの目安として示しています。

使用する具材に応じて十分に加熱しましょう。

また、生の肉や魚介類を扱ったトングや箸を、そのまま出来上がった料理の取り分けに使用しないようにします。

冷凍シーフードを使う場合は商品の表示を確認

家庭で手軽に作るなら、冷凍シーフードを使う方法もあります。

ただし、冷凍シーフードは商品によって、次のように扱い方が異なります。

  • 加熱済み
  • 加熱用
  • 解凍して使用
  • 凍ったまま調理可能

必ず商品の表示を確認してください。

解凍が必要な商品は表示に従って解凍し、余分な水分が多い場合は水気を確認してから使用します。

シーフードから出る水分によって、パエリア全体の水分量や仕上がりが変わることがあります。

初めて作るなら「レシピを混ぜない」のがポイント

パエリアを作るときに意外と起こりやすいのが、

「米はAのレシピ」
「水分量はBのレシピ」
「加熱時間はCのレシピ」

という組み合わせです。

しかし、それぞれのレシピでは、次の条件を組み合わせて作り方が決められています。

  • 使用する米
  • 米の量
  • 洗米の有無
  • フライパンの大きさ
  • 水分量
  • 具材
  • 火加減
  • ふたの有無

一部分だけ別のレシピへ置き換えると、バランスが変わることがあります。

初めて作る場合は、ひとつのレシピを決めて、米の下準備から加熱まで一通りその方法で作ってみましょう。

一度作れば、

「もう少し米を硬めにしたい」
「このフライパンなら水分が残りやすい」

など、自宅の調理環境に合わせた調整もしやすくなります。

パエリアの米についてよくある疑問

Q.日本米でもパエリアは作れる?

作れます。

日本の精白米を使用した家庭向けパエリアレシピもあります。

初めて作る場合は、日本米を使用することを前提にしたレシピを選ぶと、水分量や加熱時間を判断しやすくなります。

Q.間違えて米を洗ったら捨てる?

捨てる必要はありません。

洗った米を使用するパエリアレシピもあります。

水気を切り、洗った米の使用を想定したレシピを参考にする方法があります。

Q.無洗米は洗う?

無洗米は、基本的にとぎ洗いをせずに使用できるよう加工された米です。

パエリアでも使用できますが、水分量などは使用するレシピに従いましょう。

Q.水分は米の1.5倍にすればいい?

すべてのパエリアに一律で当てはまる数字ではありません。

米の種類、洗米状態、具材、フライパン、ふたの有無などによって必要な水分量は変わります。

使用するレシピの分量を基準にしてください。

Q.炊いている途中で混ぜてもいい?

必要以上に混ぜないレシピが多くあります。

ただし、スープを加えた直後などに混ぜる工程が指定されているレシピもあります。

使用するレシピの手順を確認しましょう。

まとめ|「パエリアだから洗わない」ではなくレシピと米を確認しよう

パエリアでは、米を洗わずに使用するレシピが多く見られます。

しかし、「パエリアの米は絶対に洗ってはいけない」わけではありません。

洗った米を使用する家庭向けレシピもあります。

大切なのは、次のポイントです。

  • 使用する米の種類を確認する
  • 洗う・洗わないはレシピに合わせる
  • 水分量だけ別のレシピから流用しない
  • ふたの有無や加熱時間もレシピに合わせる
  • 炊飯中は必要以上に混ぜない
  • 米の状態を見ながら仕上げる
  • 肉や魚介類は十分に加熱する

日本米しかない場合でも、専用の米を買わなければ作れないわけではありません。

日本米を前提としたレシピを選べば、家庭のフライパンでも作ることができます。

「洗わないこと」を成功の条件にするのではなく、使う米とレシピの組み合わせを確認して作ってみましょう。

参考にした公的・公式情報

※本記事では、米の扱い方や食品衛生について公的機関の情報を参考にし、パエリアの具体的な調理方法については公式レシピも参照しています。使用する米や調理器具によって仕上がりは変わるため、実際に作る際は利用するレシピの分量・手順を優先してください。